「コンドームで絶対にやってはいけない使い方をお答えください」と聞かれて、皆さんは答えられるでしょうか。
「私はコンドームの達人なので全然大丈夫!」と高を括っている方にこそ、是非このコラムを読んで、正しいコンドームの知識を身につけていただきたいと思います。
コンドームの表裏を確認せず着けること
コンドームには表裏があります。表裏を間違えるとコンドームを巻き下ろせず装着ができません。下図を参考に、必ず表裏を確認してから着けましょう。
万が一、間違えてしまった場合は、体液や精子が付着している場合があるので、そのまま使用せず捨ててください。
商品によっては、表裏が分かるように個包装に「裏側(男性側)」と書いてあるものもあります。不安な方はこういった商品を試してみるのもオススメです。
コンドームを空気抜きせず使うこと
コンドームの先端の細くなった部分。この部分の名称をご存知ですか?
この膨らみは「精液溜り(だまり)」といい、ここに空気が残ったままにしてしまうと、摩擦などで敗れの原因になることがあります。
精液溜りを指の腹でつまんで、しっかり空気を抜いてから使用してください(※)。
※一部、精液溜りのない商品もございますが、精液溜りのある製品と同様に先端部分を指の腹でつまんで、空気が入らないようにしてください。
爪などの固いものでコンドームを傷つけない
コンドームは傷がつくと破れの原因になる場合があります。
まず気を付けなければいけないのはコンドームを取り出す時。個包装内のコンドームを端に寄せ、反対側に出来た十分なスペースを完全に切り離してから指の腹で取り出すこと。
前項で紹介した「精液溜り」から空気を抜くときも、爪を立てないように指の腹で精液溜りをつまんで空気を抜きましょう。
コンドームがうまくつけられない時も爪を立てないこと!自分の皮を下に引っ張りながら、ゆっくりとコンドームを装着するようにしましょう。長い爪はコンドームを傷つける可能性が高いので、より注意が必要です。
コンドームにも使用期限がある
実はコンドームにも使用期限があり、使用期限が過ぎたコンドームは劣化し、破れる危険があります。
オカモトのコンドームはほとんどの商品が製造から約6年で設定されていますが、使用期限は商品やメーカーによって異なります。使用前にはパッケージの背面や側面などの使用期限を必ずチェックしましょう。
「二度着け」厳禁!?
コンドームの二度着け(同じコンドームを2回使うこと)は、串カツをソースにつける以上に、絶対にやってはいけません。一度使用したコンドームは、精子や病原ウイルス等が付着していることもあるのです!
「洗えば大丈夫」と思う方もいるかもしれませんが、完全に洗浄することは不可能です。誤ったエコの意識は捨てて、一度使ったコンドームは二度と使用しないでください。
コンドームははじめから着けましょう
性感染症予防の観点からすると接触感染の恐れがあるため、また避妊の観点からすると精子は射精時のみならず射精前後でも分泌するので、挿入前からコンドームを装着しなくてはいけません。途中から使用しても意味がないので、はじめからしっかり装着しましょう。
コンドームは油分に弱い
コンドームが上手に着けられないからといって、油分があるクリームを塗って使用することも厳禁です。コンドームは油分に弱く、ハンドクリームや軟膏が付着すると、劣化や損傷の危険があります。さらに、ポテトチップスなどを食べた手も気をつけてください。
うるおいが足りない場合は、ゼリーが多いコンドームを選んだり、専用の潤滑ゼリーを使用してください。
「コンドームは2枚重ねにすれば安全」は大間違い
「コンドームを2枚重ねにすると、1枚よりも分厚くなるから安全」という話が都市伝説のごとく、まことしやかに囁かれていますが、これは大きな間違いです。
というのも、コンドームを2枚重ねにするとゴム同士が擦れ合うことで、想定していない摩擦や力がかかるなど、破損の原因となってしまうことがあるのです。つまり、2枚重ねにすると、より安全になるどころか様々なリスクが増加してしまいます。
「着けているか分からないほど薄いコンドームだから不安」という心配がある方も、正しく使用すれば1枚で十分に避妊や性感染症予防の効果がありますので、安心してお使いください。
上記以外でも、使用する上で注意しなければならないことがあります。コンドームには「取扱い説明」が記載されています。ご使用の前にはよく読んで正しく使用し、より良いナイトライフを送ってくださいね。